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PH140 千郷
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近藤浩一路
絹本肉筆水墨 牙軸 生ぶ三段本表装 桐共箱
画:1145mm×274mm 表装1959mm×387mm (軸先含まず)
¥150,000
Koichiro Kondo.
1884〜1962
近藤浩一路は、本名は浩で、山梨県の現在の南部町に生まれました。家は地元では名士の家柄で、裕福な家庭に育ちました。富士川小学校、韮崎中学を卒業後、東京に出て医者になるための勉学をしますが、文芸誌への投稿や俳句に夢中になり、明治37年(1904)には画家を志して東京美術学校洋画科に入学しました。卒業後は読売新聞社に入り、漫画記者となり、政治漫画や挿絵を担当しました。大正時代に入ってからは院展に連続入選し、その後会員となり、横山大観からも大きな評価を得ていました。当初は西洋的な色彩の画風でしたが、その後は墨の濃淡を使った日本画に西洋画の感覚を取り入れたもので、晩年も独自の水墨画を探求していました。
この絵は、霧に包まれた深山の寺院の早朝を描いたもので、山々やその木立に面的な表現をし、仏閣の堂塔を線的な表現をしています。浩一路の特徴的な画風が見て取れる瑞々しい作品です。霧が晴れてくる時間の経過やその空気感が見事に描かれています。孤高の画家と呼ばれた浩一路の鋭い眼差しを感じることができる水墨画です。
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