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PB11 寒山拾得図
橋本関雪
紙本肉筆彩色 牙軸 生ぶ二段丸表装 桐共箱
画:1333mm×324mm 軸:1974mm×457mm(軸先含まず)
¥250,000
Kansetsu Hashimoto
1883〜1945
橋本関雪は、儒者である橋本海関とフジ夫妻の子として明治16年に神戸で生まれました。本名は貫一。1903年に竹内栖鳳の竹杖会(ちくじょうかい)に入り、文展で特選を重ねて受賞し、1934年には帝室技芸員に選ばれました。四条派の写実的な動物の描写を取り入れた新南画、また新古典と呼ばれる絵画を次々と発表し、大正・昭和期の画壇において中心的人物の一人として活躍しました。フランスからレジョン・ドヌール勲章も授与されました。1945年(昭和20年)に没し、滋賀県大津市の別邸・走井居の墓所に眠っています。
これは、中国唐代の詩人で天台山に隠棲した寒山とその友人である拾得を描いた絵です。一見、不器用そうですが、よく観れば鋭く研ぎ澄まされた筆致で、一気呵成に月を見上げる二人を表現しています。簡単な筆さばきでありながら、柔和な表情を描き出し、隠者の風格と思想を感じさせます。関雪は書の大家としても知られていますが、右上の賛もこの絵に奥行きを与えています。小さなシミがありますが、鑑賞には差し支えなく、軸の状態も良好です。
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