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JT0113 芭蕉葉図鐔
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無銘:五代志水甚吾茂永
鉄地木瓜形金布目象嵌 丸耳 江戸時代後期
83.6mm×78.1mm×耳4.1mm(切羽台5.0mm)
上製桐箱入落込済
「無銘甚吾」として保存刀装具鑑定書付
¥320,000
Jingo Shimizu the fifth. Design of banana leaf.
Late Edo period.
NBTHK Hozon Tosogu Certificate as "Mumei Jingo".
志水家は、平田彦三の甥であった初代仁兵衛に始まり五代目の茂永で金工としての終焉を迎えています。五代茂永は、生年は不明ですが、没年が嘉永七年(1854)であることから、神吉深信とは同世代の金工であったと思われます。当時は熊本のみならず、江戸でも甚吾風のものが流行っていたことから一世を風靡していたことが伺えます。これは茂永の功績であり当時は高く評価されていたことがわかります。この鐔は、整った木瓜形で左右の櫃穴は重餅に透かし、平地には腐らしによる窓を作り、その中に芭蕉の葉を生き生きと描いています。鉄は輝くような艶があり、耳には線状の鍛え目を見せていて、堂々とした雰囲気を持っています。茎穴上下に開けた穴も無銘ながら茂永の作品であることを証明しています。低く鋤下げて表現した芭蕉の葉には摺り剥がしの金の布目象嵌が施してあり、アクセントになっています。茂永の個性があふれた鐔で、愛蔵に足る名作です。
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