JM9 半頰
無銘:高義
鉄錆地 室町時代末期
196mm×174mm×奥行112mm
売却済
Armor’s half mask
Late Muromachi period
よく見かける江戸時代の半頬は頬の横のみの防御ですが、これは顔の正面の鼻近くまでも覆うように造られています。これは「名甲図鑑」所載の古来有名な高義在銘の半頬とまったく同じ造形で、無銘ですが、高義の作品であると思われます。頬のラインと鼻の周りの曲線は自然物のような造形で、有機的で動きがあり、緒便金(おだよりがね)も柔らかなラインで、数カ所にギザを付けて変化を出しています。錆色にも時代感があり、室町時代の古刀の茎を観るようです。垂は当世風の板物素懸で紺糸威です。このような時代のある半頬は大変珍しく得難い名品です。







