JT008 茗荷扇茶筅雁透鐔
無銘:赤坂忠正
鉄地菊形 丸耳 江戸時代初期
83.8mm×82.8mm×耳5.3mm(切羽台5.5mm)
上製桐箱入落込済
「古赤坂」として保存刀装具鑑定書付
¥260,000
Akasaka Tadamasa the first.
Design of Loading, fan ,brown rice, tea whisk, and wild goose.
Early Edo period.
NBTHK as "Ko-Akasaka".
赤坂鐔の発生は諸説ありますが、京の道具屋、雁金屋彦兵衛が鐔師庄左衛門兄弟を連れて江戸に来て自分の下絵で鐔を作らせたと言われています。しかし、その証拠はなく、公式な文書である「赤坂鐔由緒書」に、初代は寛永年中に赤坂で鐔を作り始め明暦三年に没していると記されています。赤坂鐔の古いものは左右対称で尾張風の透かしが多いことや槌目と鉄骨が出ることから尾張系ではないかとも言われています。この鐔は菊形で中には茗荷、扇、茶筅と雁金を左右対称に透かしています。初代の有名な図に茗荷雁金透があり、それを発展させたようなデザインです。切羽台の上方の左右は直線的になり、やや尖って見えます。この形は初代と言われています。全体的には尾張のような雰囲気があり、耳には鉄骨も見られます。大きさや量感もあり、黒く艶のある鉄は魅力的で名品です。

